世の中には一定数「音痴」と呼ばれる方がいます。あえて音痴な人を集めたTV番組なんかも存在しており、元の曲がわからなくなるレベルから少し下手までその幅は広いです。実際に音痴という自覚があり、そのことで悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
音痴は克服することが可能です。今回は音痴について、その原因や克服方法をご紹介いたします。
1. 音痴とは
音痴というのは、音感が鈍いため正しい音程で歌うことができないことをいいます。歌が上手ではない方に対して使われることが多い言葉です。そもそも音痴には正式な名称があることをご存知でしょうか。「先天的音楽機能不全」といい、先天的と名称に入っていますが、実際には後天的に影響を受けている場合もあります。したがって、改善することも可能です。
音楽的には音痴とも先天的音楽機能不全とも呼ばずに、「調子外れ」と表現します。音痴には大きく分けて「音程を聞き取ることができない」音痴と、「発声ができない」音痴の2つの種類があります。
1-1.音程を聞き取ることができないケース
歌のメロディは目まぐるしく変化するため、高い音も低い音もしっかりと聞き分けることによって正しく歌うことができるようになります。しかし、その音程を聞き取ることができないとなると、正しい音程で歌うことができません。これを「音程音痴」といいます。
また、音程が聞き取れないことにより、強弱をつけられない場合に「強弱音痴」となります。さらに、リズムを合わせることができない「リズム音痴」やテンポを合わせるができない「テンポ音痴」など、音程を聞き取ることができないケースの中にも細かく種類が分かれています。
1-2.発声ができないケース
音程を正しく聞き取ることができていたとしても、自らが歌うときに音痴になってしまうのがこのケースです。他人の音痴には気がつくことができますが、歌った際に裏声などを上手く発声できずに音痴という評価を受けてしまうことになります。自分の音域に合っていない曲を歌おうとした場合なども、このケースに該当します。
1-3.どちらに当てはまるか明確にしよう
上記のいずれかのケースに該当するのかを明確にすることで、ピンポイントでボイストレーニングをすることによって改善は可能です。もしも人前で歌う勇気をなくしてしまっているのであれば、ボーカル教室に通いボイストレーニングをすることがとても効果的です。
2. 音痴を克服する方法①
最近では楽器などのチューニングに利用するチューナーアプリが存在しています。そのアプリを使って、発声したドレミファソラシドを正しい音程にチューニングするという練習も効果があります。聞いた音を出す感覚さえつかんでしまえば克服できますので、それほど難しいことではありません。
3. 音痴を克服する方法②
「音程を聞き取ることができない」音痴は、基本的には反復練習となります。誰しも経験があるかもしれませんが、発声したときに自分の中で聞こえている音と、第三者が聞こえている音にはわずかな違いがあります。自分の声を録音して聞くと他人の声に聞こえるあの現象のことです。音程音痴の場合、簡単にいえばそれと同じことが起きていることが原因ですので、まずは音をくり返し聞くことから始まります。
例えば、ピアノでドレミファソラシドの弾き、ピアノに耳を直接つけてその音を聞きます。骨伝導によってピアノの音を聞くことになるので、その音を自分の声で再現して、ICレコーダーなどで録音してみましょう。録音した音とピアノで聞いた音とで違いがある箇所が音程を聞き取ることができない箇所となります。この練習を繰り返し行うことによって、違いが徐々に埋まっていき音程が取れるようになっていきます。
リズム音痴の場合は、ドラムのリズムがいい練習となります。好きな曲を選び、その曲のドラムの音だけをしっかりと聞くようにします。そのリズムに合わせて自分の太ももなどを手で叩きます。そうすることで聴覚と触覚でリズムを感じる事ができ、リズム感が徐々に鍛えられていきます。
4. 音痴を克服する方法③
「発声ができない」音痴は、耳で聞いた音程を正しく発声できないことが原因となりますので、まずは大きな声で歌ってみましょう。音程と音量は関係ないと思われがちですが、これには意味があります。大きな声で歌おうとすると、自然と腹式呼吸をするようになります。それによって発声が安定するので、音程がブレにくくなります。
さらに、曲を1曲に絞って何度も繰り返し歌うようにしましょう。その曲の音程を始めから終わりまで正しく発声できるように練習することで、「苦手な音程を見つけ出す」「正しく発声できるようにする」という2つの効果があります。
また、楽器の音に合わせて音程を出す練習も、並行で行うことがとても効果的です。聞いた音と同じ音を発声したつもりが、実際にはどんな音程になってしまっているのかを自覚することで、その音程を出すときの感覚をつむことが可能となります。
5. 音痴を克服して自信を持って歌いましょう
人生において、学校での合唱やカラオケなど人前で歌う機会は意外と多くありますので、音痴の方の中にはバカにされたくないという気持ちから、苦手意識を持ってしまう方も少なくないでしょう。音痴だからといって日常生活で困ることはありませんが、歌うことが好きで将来プロの歌手やバンドのボーカルになりたいという方にとっては、とても重大な問題です。
正しい方法で繰り返し練習をすることで、音痴を克服することはできます。夢を諦めてしまうくらいなら勇気を出してボーカル教室などに通い、問題を乗り越えるための行動をすることが大切です。独学で克服することも可能ですが、やはりプロに指導してもらうこと以上に早く確実な方法はありません。臆することなく人前で自身を持って歌うことができるようになったとき、新しい世界が開かれます。その喜びを知るためにぜひ克服しましょう。
6.まとめ
正しい発声や音を聞き分ける練習をおこなうことで、音痴は克服することが出来ます。独学で克服することもできますが、ボーカル教室であれば楽しく正しく確実にスキルを習得することができるので、おすすめです。個人レッスンもでき、1人では心細いという方であればグループレッスンという選択肢もあります。
ボーカル教室で音痴の克服をお考えでしたら、「ボーカル教室クローバーランド」にまずはお気軽にご相談ください。無料の体験レッスンもご用意しておりますので、続けていくことができそうかどうか判断する意味でも、1度体験してみてはいかがでしょうか。